製材と板取り

山や森にはたくさんの木が生えていますが、あれらの木々が木材になるまでの過程がお分かりでしょうか。
木材関係の仕事に就いたことがあるかたでなければ、実にそういうところまでは、思い付かのではないかと思います。
小さな知識として、そのような事を知っておくのも良いのではないでしょうか。
では、山に生えている木を切り倒すわけですが、その原木を以て利用することは少ないです。
最初に皮を剥がすという作業があり、そして、板材や角材に下回るという製材作業を行います。
昔は職人が製材を通じていたものだが、現在は電動工具などで行います。
皮をはいだ原木を板材にする場合、年輪の目に対して、どういった角度で切り込みを入れるかによって、板の強度も違ってきますし、また、板表面の木目が異なってきます。
年輪の目を断ち切るように、年輪に対して直角という角度で切り出した板の表面に浮き出る木目を「柾目」と呼んでいます。
冬の間に成長した部分を冬目と言い、夏の間に成長した部分を夏目と言いますが、冬目と夏目が交互になってざっと平行に生じ、綺麗にそろった縞模様となります。
収縮や変形は数少ないのですが、水分を透過させ易いという特徴を持ち歩いています。
柾目の板は、原木から20~30%程度しかとれない上に、歩留まりが悪いので高価です。
年輪の目に沿うように接線方向に切った板の表面に起こる木目のことを「板目」と呼んでいます。
板目は柾目のように整った縞模様とはならずに、不規則な曲線模様になります。
板目の板には正しく裏表がありまして、切り出しの際に外辺部側に面していた方が表、中心部側に面していた方が裏ということになっています。
 

杢について

前回の記事で、柾目と板目について書きました。
だいたいのところは、お分かりいただけたのではないかと思います。
木材から板を切り出す際には、これらの他に、さほど「杢(もく)」と呼ばれるものがあります。
木目の紋様のことところが、殊更装飾性が激しく、美しいものを杢と呼んでいるのです。
杢は、原木の瘤の部分など、異常とも言える成長によって生じた一部なねじれや、湾曲等を起こした箇所を切り出したときに、稀に起きる柾目とも板目ともことなる複雑な模様のことなのですね。
いくつかの杢をご紹介いたしましょう。
「筍杢(たけのこもく)」は、文字通り、筍を縦に割ったときのように、中央部分が山形になった典型的とも言える板目の杢です。
木目が敢然としていて均整が取れている美しいものを指して筍杢と言います。
山杢と叫ぶ場合もありますね。
「孔雀杢(くじゃくもく)」は、予め文字通り孔雀の羽根ものの木目で、黒柿に稀に浮き出る杢です。
黒柿自体が非常に希少ですから、その中で一段と孔雀杢となると、ちゃんとわずかしか現れないので、価格的にも思い切り高額ものとなります。
「泡杢(あわもく)」も何より文字通り、泡もののちっちゃな円形の模様が散らばって現れるものをいいます。
同じく、円形の杢では「葡萄杢(ぶどうもく)」などもあります。
葡萄杢は、ちっちゃな円形の模様が連なって、葡萄の房がぶらさがっているように見えるから、この名前がついたのです。
この杢は、バラ科の樹木などの根瘤に稀に浮き出る物珍しい杢目で、希少価値が良いため、高級車のダッシュボードなどに使われています。
他にもいまだに色々な杢があります。
木材に興味のあるかたは、調べてみるのもうれしいですよ。
 

木材で建てられた家

昔はおよそどこの家も、木材で建てられていました。
現在でも、一軒家の場合には木造モルタルが前提でしょうが、大都市では鉄筋コンクリートのマンション住まいが多くなっていますね。
マンションは密閉性がおっきいために、冬も優しいことで評判は良いです。
ただし、密閉性が高過ぎることで結露などの問題も表面化しています。
木材は一般的に人懐っこいと言われていますが、いよいよ、木材で建てられた家は、それほど温かいということで評判にはなりませんよね。
どうしてなのでしょう。
日本には、梅雨という時期がありますし、夏も湿度が高くて暑いですよね。
ですから、家の造り方が古来より夏向きに工夫されているのです。
例えば、大きな窓やガラス戸などを四方の壁に決めることによって風通しを良くし、蒸し暑さを解消しています。
ですが、戸や窓の周囲には隙間ができ易いため、冬になりますとその隙間から刺々しい空気が入って来るわけです。
漸く温めた空気と白々しい空気が転じ易いわけですね。
そのため、寝る前にストーブを切ってしまうと、それまで温まっていた室内もアッという間に温度が下がってしまい、朝の寝起きには大変、寒い思いをすることになるのです。
このような理由から木造住宅は寒いと言われるようになりました。
但し、壁、床、天井、屋根裏などに断熱材を隙間無く挿入して、戸や窓には気密性の高いサッシ戸を取り入れることで、ずいぶんと改善されます。
また、コンクリートの保温性にたどり着くために、木造の家も近年まったく進化しています。
近い将来、コンクリートに劣らない木造の家が登場すると思います。
 

木材のカビを防ぐ

木材は湿気を帯びたままにしておきますと、カビが生え易いですね。
一度生えてしまうと、綺麗に元通りにするのは一大ので、ずっと注意を払い予防しなくてはなりません。
カビの素は、どういう場所であっても空気中にただよっていますから、これを遠ざけることはひと度出来ません。
つまり、木材が湿気を帯びないように注意をするしかないのです。
乾いた木材にカビの胞子がどんなにくっついてもカビが生えることはありませんから、乾燥が大切です。
雨ざらしなどにしておくと、一気にカビが生えてしまいますよ。
家の塀などを木材で作っていらっしゃる場合は、塗装で雨をはじいているためにカビが現れることはありません。
但し、これも時間が経って劣化してゆくと共に、塗装も剥げてしまいますから、そうしますとカビが生えてくる。
家の内部の木材にカビが現れる原因というと、多くの場合が結露によるものでしょう。
または、水漏れですね。
梅雨時期や、室内をあたためる冬の時期には、壁などにも結露が起こり易いのです。
とくに、タンスもののもので隠れている部分は要注意です。
時折チェックしてみると良いでしょう。
木の色が黒っぽくなったり、緑がかったりして現れるようだとカビの危険性が高いです。
放置しておくことで、木材が腐ってしまう場合もあります。
壁と家具の間は出来るだけ風通しを良くしておきましょう。
目安として、壁にさわってみたときに、どうしても濡れた感じがする場合には危険度が高いですよ。